2. 運河
大学生が住友運河の水を測定したところ、海とほとんど同じ塩分を含んでいた。しかしそこから海を感じない。では何があれば海を感じるのか。それは変化である。自然と人工物の決定的な違いは、多様性にある。私たちは、どれだけ多様な変化がその場に存在しているかによって自然を感じている。私はこれを「変化の密度」と呼びたい。
運河は、舟運のために人工的に整備された構造物である。産業を支えるインフラとして設計された。そこに求められたのは、変化に富んだ自然ではなく、安定し、予測でき、管理しやすい状態であった。護岸は固められ水際に近づきにくく、植栽は維持管理のしやすさを優先して選ばれる。自然が本来持っている揺らぎや偶然性、多様性は、取り除かれている。























