4. 港
私は小学校に入学して以降は都市に住んでいたが、夏休みには必ず海辺の町で過ごしていた。波打ち際を歩きながら綺麗な貝殻を拾い集めていると時間を忘れる。砂浜は私にとってそういう場所だった。ところがある時、その砂浜から砂が消えて、別の場所のように姿を変えていた。一体何が起きたのかと驚いて理由を訊ねれば、河口付近で行われた土木工事の影響で砂浜の形が変わり、砂浜を維持するために砂を買って入れているという。後になって、内水被害を減らすために河口を付け替え、水門を整備し、津波対策として防波堤やテトラポットの設置などが進められたことを知った。しかし、子どもの頃の私は「これで本当に良いのか」と思い、土木事務所に電話で問い合わせた。流れの変化は複雑で、やってみるまで分からなかったという趣旨の答えだったが、当時の私は、その説明に納得できなかった。そしてこれが、私と土木工学との最初の出会いだった。























