・ 2026“水の都とやま”推進協議会パネルディスカッション〈後編〉・松川べり一帯を「富山セントラルリバーパーク」に!!

・ 2026“水の都とやま”推進協議会パネルディスカッション〈後編〉・

松川べり一帯を「富山セントラルリバーパーク」に!!

 さる5月17日㈰、“水の都とやま”推進協議会では有識者の皆様方にご参加いただき、パネルディスカッションを開催しました。皆様から頂戴した貴重なご提言の数々を、7月号に引き続き掲載いたします。

◇パネラー 〈順不同〉

酒井信久 さん
 富山県建設業協会
 富山支部専務理事
 元富山県富山土木センター所長

小林 誠 さん
 富山日野自動車㈱
 代表取締役社長

池田安隆 さん
 ㈱池田屋安兵衛商店
 代表取締役社長
 ”水の都とやま”推進協議会監事

小竹和博 さん
 サンヨウ㈱
 代表取締役社長
 ”水の都とやま”推進協議会理事

花井千赴 さん
 ㈱ユニテ
 代表取締役社長
 ”水の都とやま”推進協議会理事

・コーディネーター/
 中村孝一
 (グッドラックとやま発行人、”水の都とやま”推進協議会理事長)

【7月号にて紹介したパネラーの皆様の意見要約】

▼酒井信久 さん
 松川は一級河川で施設管理者は県ですが、その利活用や賑わい創出において主体的に提言すべきなのは富山市です。国には、市が河川管理者と連携して計画を立てることで事業を支援する制度が用意されています。県と市がそれぞれの役割を認識し、より一層連携を深めてこれらの支援制度を活用していくことが大切です。

▼小林 誠 さん
 緑豊かな松川べりはジョギングに最高の環境ですが、現在は草が茂っており、熊対策や景観維持のためにも草刈りや桜の剪定を行政にお願いできればと思います。また、松川は世界的に稀な街中心部を流れる川であり、一帯を「富山セントラルリバーパーク」と命名すれば、増加する外国人観光客にも分かりやすく、ブランド化や地域発展に繋がると思います。

▼池田安隆 さん
 新幹線やメディア効果で個人客の動線が変化する中、松川遊覧船の活性化や街なかの魅力向上が必要です。国交省の「かわまちづくり」支援制度を活用して川辺のカフェで賑わう広島市の事例のように、松川でも城址公園側を広げて川と一体になった空間を創出すべきであり、人が人を呼ぶようなダイナミックな仕組み作りを期待します。

▼小竹和博 さん
 「水の都」のイメージ定着が弱い富山において、人口減少や予算の制約を考慮すると、大規模な護岸工事ではなく市民協働の美化活動など工夫が必要です。また、大空襲で多くの命が失われた川の歴史も踏まえ、現在の立ち位置を見極めつつ、限られた予算内で多様な意見を集約し、未来の子どもたちのための街を目指すことが大切だと思います。

▼花井千赴 さん
 明確なロードマップを持つ東京・日本橋の事例に対し、松川は何十年も変化がありません。経営者目線では、運営や収益性を考慮した投資が不可欠であり、行政が主体となって予算をつけ、稼げる仕組みへ大掛かりに改装すべきです。桜の時期以外は認知度が低いため、観光資源としての積極的な発信と取り組みが必要だと思います。何十年も前からサンアントニオを目標に〝水の都〟を目指してきた「リバーウォーク」の計画を実現しましょう。

▼アメリカ・サンアントニオのリバーウォーク。

中村 それでは、会場の皆様からもご意見を伺いたいと思います。

富山河川国道事務所
事務所長
中谷洋明 さん

 皆さんのお話を聞きながら、次の3つが必要かなと思いました。一つ目は、来ている観光客の分析です。最近はインバウンドの方も多いですが、どのような方がどの場所に来ているのか、分析をきちんとすることが、何を計画するか、何を目指すかという面で大切だと思います。
 2つ目が料金設定の工夫です。商店街などと連携して、割引したり優待券を出したりするのが一般的ですが、平日の乗船率が低い時に、市内の小中学生などに割引料金で学習してもらうという方法もあります。例えば広島では、平日の割引料金で修学旅行生に利用してもらうというのがビジネスモデルになっています。
 3つ目は、河川としての松川ということに関してです。河川行政によるアプローチは補助金などのメリットがある反面、占用やルールが厳しいというハードルがあります。そこで行き詰まる場合は、道路の美化活動など、他の法律やアプローチを活用するという柔軟な戦略もあるのではないかと思います。
 街の魅力を作る上では、自分たちの地域の本当の強みは一体何なのかを客観的に見極めることが重要になります。松川の場合、立山連峰や雨晴海岸などの県内の名所と全部込みのパッケージで売り込むと面白いのかなと思います。

富山中央食品会長
桜木町地区振興事業
協同組合理事長
澤田悦守 さん

 今日は皆さんから様々なご意見をお聞きして、とても勉強になりました。そして改めて、富山市内にこの松川が流れていなかったら、富山市は非常に殺風景と言いますか、寂しい街になっていたのではないかと思いました。中村さん始め、皆さんで力を入れておられますが、もっともっと、松川の良さが市民に伝わるようにできるといいですね。
 行政に頼るだけではなく、市民の力で草刈りや清掃活動をしたりと、雰囲気を盛り上げていくことも大事ではないかと思います。市民の協力で街がきれいになり、観光客にも喜んでもらえるといいなと思います。

富山県民生涯学習カレッジ県民教授
松井和夫 さん

 環水公園で最初に遊覧船を運航したのは中村さんで、私は当時、船長をしておりました。なので、松川と環水公園を船で繋げるという夢のある計画に、今でも愛着を持っています。残念ながら課題が多くて、なかなか進まないという現実もありますが、実行委員会を作るということも必要ではないでしょうか。
 そのためには行政、経済界、一般市民の三者が一体になる必要があります。もちろん、お金の問題もありますが……。周りから「馬鹿だ」と言われるような挑戦かもしれませんが、なんとか突破口を見出すことができればと思います。

読者代表
小池正俊 さん

 昔は「富山は見るところがない」と言う方が多かったですが、歴史を掘り起こして名所を創り出すということも必要だと思います。中村さんは、明治期に富山城址公園内の小学校へ滝廉太郎が通っていたことに着目し、富山との繋がりを発信しておられますね。
 富山城の一角にあったのが神通川(今の松川)ですから、前田の殿様との繋がりで、例えば護国神社や前田家の菩提寺のお寺など、点と点を結びつけるというのも面白いかと思います。松川と一体的に名所を創り出していく中で、松川のこの部分をもう少しこうすればいいのではという知恵も生まれてくるのではないでしょうか。

富山県職業能力開発協会
高塚 廣 さん

 職場が松川沿いにありますので、緑がとてもきれいな場所だなといつも感じています。また、この場所は県庁や市役所にも近い中心部でありながら、水辺にもすぐ降りられる非常に珍しい場所です。
 市民が息抜きできる憩いの場所として、地元でもっとPRしていく中で、自然と注目の集まる場所になり、より良くという機運が高まっていけばと思います。

丸の内2丁目町内会長
木村正人 さん

 グッドラックさんの会社のある丸の内で町内会長をしております。近隣の松川をきれいにしたい、活用していきたいというのは、みんな同じだと思いますので、私の方からも町内の皆さんに呼びかけていけたらと思っております。

総曲輪地区ふるさとづくり
推進協議会会長
中林達雄 さん

 松川は小さい頃から慣れ親しんだ場所で、私にとっては色んな意味で親しみを持っている大好きな場所です。総曲輪のふるさとづくりの担当をしていて思うのは、関係のある松川を大事にしていきたいということを自分たちから発信する必要性です。
 もっと草むしりしようなど、地域のみんながやろうという気持ちになる取り組みができればと思っています。

中村 本日はたくさんの貴重なご意見をいただき、誠にありがとうございました。富山市の中心部を流れる松川は、まちなかのオアシスであると同時に、神通川に由来を持つ貴重な歴史資源でもあります。
 この一帯を活かし、市民県民が誇りを持てる街づくりを進めていくことを長年提案させていただいておりますが、今後とも引き続き、ご支援いただきますようよろしくお願いいたします。

▼松川一帯は富山市中心部の潤い空間として、さらなる活性化が期待される。

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