65. Return to India

 明けましておめでとうございます。今年もご愛読のほど、宜しくお願い申しあげます。
 さて、クリスマス休暇、私達は愛子がインドで生まれた10周年記念に、インド旅行に行ってきました。生まれ故郷のインドは、娘にどう映ったのでしょう? 愛子の生まれ故郷のバンガロールは、10年の間に凄まじく発展していました。新国際空港、その周りは何もなかったのが、ホテルや高層ビル、ショッピングモール。国際空港の美しくモダンで清潔なこと。あの混乱状態の旧空港からは予想もできないほど近代空港に。またこの10年の間に、どれだけ高層近代ビルが建てられたことか! 目を疑うばかりの急速な発展ぶりに私はただ呆然とするばかり! IT関係の会社も増え、近代化する都市に、物価も上昇。眩い進化に私は感動。愛子も都会のバンガロールには大満足。宮殿のようなホテルで、ランチをしたり、ブランドづくしのショッピングモールに、モダンなレストラン。ここはまるで大都会。パリや東京と変わらない! でも…、その華やかさから一歩外に出ると、やはりインドはインド。遥か昔のままのインド。貧しい階級の、むせ返るような人の山。人口も850万人を超え、10年前の約2倍に増加。交通渋滞の酷いこと。大気汚染。牛が普通に道を横切る景色。道路で横たわる牛。痩せ細ったヤギの群れ。ギャングのような野良犬達。野生の猿。もう人間と動物が普通に共生してる国。カレーのスパイスは街中に息づき、どこに行ってもこの匂い。そして色とりどりのカラフルな伝統服サリー。黒い肌の女性に鮮やかな色が映えて、街中が明るくなる。通り過ぎる車のクラクションの嵐。鳴り止むことのない音。外国人の私達を頭の上から足の先まで凝視してくる熱い目線。全てが10年前と同じで、雷に撃たれたように電流として蘇ってくる。私の中の遠い記憶が鮮明に蘇る。これが私が覚えていたインドだ。懐かしさが私の体を震えさせる。娘の愛子はどうだろう? 初めての経験、強烈なこのインドをどう受け止めるのだろう? 娘は、口には出さないが、インド人を見ないように歩いてる。凝視されるのが嫌なのだ。確かに、私も最初は嫌だった。でも、心を落ち着かせて相手の目に向き合ってみると、それは単に珍しいものを見る好奇心の輝きの目線なのだ。ひと昔前の日本と同じだ。外国人が珍しかった時の。インドは大多数がインド人で占めている。外国人がただ興味深いのである。それを娘に説明すると、少し落ち着いたようだ。私個人的には、この10年の間にモダン化が進行しているものの、昔と同じ景色も常に残ってる永遠のインドも感じた。大富豪と大貧民。中級階級がいないインド。これが進化と不変を同一進行できる鍵なのであろうか…。

 

 


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