慈眼山 正源寺の鳴龍(富山市西番)
西番の霊園の入口近くにある正源寺(曹洞宗)は、天正の頃(1573年〜1592年)、時の富山城主が、常願寺川氾濫防止の祈祷寺として地方の豪族・五十嵐次郎左エ門頼房等に建立させたという。そして、富山城主・佐々成政、加賀藩主、富山藩前田家(十三代)が水難除けの祈願をしたと伝わる。
本堂広間の天井に描かれている墨絵の龍は、富山藩10代藩主・前田利保公が、歴代藩主の心配の種である常願寺川の氾濫を防止して、城下の住民を守り幸福を祈る為、厄除観音に祈願して水神の使いとしての鳴き龍を藩の絵所預り・藤原(山下)守胤に命じて描かせ、奉納されたもので、市指定文化財になっている。下で手拍子を打つと、音が反響し、龍が鳴いているように聞こえる。
(案内看板、資料他より)