前田利家の次男・前田利政が家祖 前田土佐守家資料館(金沢市)

 金沢市片町にある、前田土佐守家資料館。ここは、加賀藩祖・前田利家の次男・前田利政を家祖とする前田土佐守家所蔵の資料、約9000点(石川県指定文化財)を保管、その一部を展示する施設である。
 家祖・利政は七尾城にあって能登国22万石余りを領有していたが、関ヶ原の戦いで徳川家康の出兵要請に応じなかったため、領知を没収された。その後京都に隠棲し、多くの文化人や豪商たちと交流を重ね、寛永10(1633)年、京都で没した。
 利政の嫡男である2代当主・直之は、幼少時に祖母・芳春院(前田利家夫人まつ)にひきとられて養育された。祖母・芳春院の尽力があって、元和元(1615)年、12歳の時、3代藩主・前田利常に召し抱えられた。
 前田土佐守家は、藩政期においては利政から直信までの10代を数え、初め1万50石、4代・直堅以降は1万1000石の禄を世襲したという。 

 


▲前田土佐守資料館の外観


▲前を流れる大野庄用水


▲向かいにある金沢市老舗記念館

参考/前田土佐守家資料館ホームページ、『加賀藩年寄 前田土佐守家』(能登印刷出版部)

 

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