庄川峡の活性化の活動を粘り強く続けたい
小西淳一
NPO法人庄川峡わくわく倶楽部 理事長
「庄川温泉ゆめつづり」社長
私は以前、庄川峡観光協同組合の理事長をしていたことがあり、その時に、福島の花見山などいろいろな観光地を見に行きました。その後、愛知県豊田市にある紅葉の名所・香嵐渓(こうらんけい)の近くにある、「四季桜」という11月に花が咲く桜の名所も訪れました。もともと、漢方医のところに1本の桜があって、その桜を接木して町おこしをしようと始まったそうです。静岡県の河津桜も、市の職員が〝桜の並木を作りたい〟と川沿いに植えていき、川沿いがいっぱいになったら山にも植えていった。市が町おこしをしようと言って、そういった働きかけをしているわけです。
京都の嵐山は、もともと天皇家ゆかりの地ですが、明治に入ってから手入れが行き届かず、荒れてしまいました。その後、明治政府の高官が来てその現状を見て、整備を始めたそうです。地域の組合の方が山をきれいにして、もみじを植えたり、猪や鹿に荒らされないように大事な木は囲んだりして手入れをしてきました。また、川に藻が生えていたら学者に見てもらって、取った方がいいということになると、みんなでカッパを着てボランティアで藻を取る活動をしています。
私は、視察を通じて自分たちの組合でも地域活性化をしていかなければならないのではないかと思い、木を植えたり、川に捨てられたゴミを片付けたりして水辺をきれいにする活動を始めました。その時に、お願いして川原や山に植えてもらった1000本のもみじが大きく育っています。
また、私が水記念公園の近くで経営する庄川温泉観光ホテル㈱「庄川温泉ゆめつづり」の協力会の業者と一緒に、川の土手に捨てられていた茶碗やガラス、自転車などのゴミ、トラック10数台分を片付けたこともありました。ところが、志半ばで理事長をやめることになってしまいました。
しかし、志した以上は続けていかなければと思い、自分で木を買って植えたりしていると年間100万から200万の費用がかかります。家族に反対されますが、10数年続けています。
日本初の女性樹木医で、日本一の藤棚を作っている塚本こなみさんに頼んで、藤棚も作りました。
アメリカの30代大統領が「粘り強く続けることに勝るものは無い」と言ったそうです。課題はいろいろありますが、生きている間は継続していきたいと思っています。(談)