立山砂防での夏期実習が今の仕事を志したきっかけ

国土交通省 北陸地方整備局 富山河川国道事務所 事務所長
佐藤 保之 さん
Yasuyuki Satou

 

 「実は、大学3年生の時に、夏期実習生として立山砂防工事事務所(現・立山砂防事務所)に来ていて、その時に立山の自然に触れ、山奥で砂防工事をしている姿に感銘を受け、それがきっかけで建設省(現・国土交通省)を志したんです」と振り返る。
 入省した翌年、立山砂防工事事務所の水谷出張所に技術係長として赴任。今回は3度目の富山ということになる。
 「当時は、ほとんど山ばかりにいて、あまり平地の方は知らないので、今はなるべく市街地の方を見るようにしています。桜の時期には松川べりも歩きました。遊覧船は混雑していて乗れませんでしたが(笑)。駅北の方も昔は運河が臭いイメージでしたが、今は非常にきれいになっていてびっくりしました」
 広島県にいた時、オープンテラスにも少し携わったそう。
 「水辺が見えない街が多いですが、水辺がこれほど近くにあるというところは、私が知る限り、富山と広島ぐらいだと思います」
 一昨年、小誌が事務局を務める〝水の都とやま〟推進協議会が、富山市長と当時の副市長に富山城の西側の内濠を復元し、松川と繋げることを要望した。
 「いいアイデアですね。お城のそばを通れるとプラスαの魅力になりますね。いろいろプランを考えている時が一番楽しいですね(笑)」
 高齢化に伴い、松川遊覧船のりばのバリアフリー化(スロープの設置)が課題となっている。
 「河川管理者である県がやるか、富山市が占用という形で県の許可を得てやるか、そのどちらかですね。いずれも国の助成制度がありますから、やる気になればできると思います。近年、『かわまちづくり支援制度』など、河川の利用についてかなり制度ができてきました。富山県の魅力を向上させる〝水の都とやま〟に向けた取り組みに、その一翼を担う事務所として、一緒に協力してやっていければと思います」
 現在、妻と子ども2人を茨城県つくば市に残し、単身赴任中。

 

 

プロフィール ●
1971(昭和46)年1月22日、栃木県出身。筑波大学卒。平成5年4月、建設省(現・国土交通省)採用。平成6年7月、立山砂防工事事務所 水谷出張所 技術係長。その後、富士川砂防工事事務所 調査課長、国土交通省 関東地方整備局 河川部 河川計画課 建設専門官、内閣府 沖縄総合事務局 開発建設部 河川課長、外務省 経済協力無償資金協力課 課長補佐、同 国際協力無償資金・技術協力課 課長補佐、国交省 河川局 砂防部 砂防計画課長補佐、同 保全課 企画専門官、中部地方整備局 越美山系砂防事務所長、九州地方整備局 雲仙復興事務所長、広島県 土木建築局 砂防課長、国交省 関東地方整備局 日光砂防事務所長、同 中部地方整備局 天竜川上流河川事務所長を経て、令和5年4月、現職。

 

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