【其ノ百七十七】コロナの三年を過ぎて

柳家さん生・・・昭和32年、富山市西町に生まれる。上野鈴本演芸場等、寄席定席に出演のかたわら、都内各所にて勉強会、独演会を精力的に開催、活躍中。

 三月半ば、コロナでのマスクの推奨が解禁? となった。巷では、卒業写真の顔がわからずマスクをつけた顔で初めて誰かわかる、なんて笑い話にもならないような話が流れている。今回、コロナ騒動でいかに日本という国または日本人という民族がちょっとしたことで一つにまとまり、一つの方向に進んでしまうということを知らされた。連日の感染者数の報道により、人々は怯え、終いにはマスク警察なる人まで現れる始末。まるで第二次大戦の、向こう三軒両隣の縛りと憲兵の横暴を見るようでした。「歴史に学ぶ」とよく言われる。ところが、人々は少しも学ばないことをつくづく知らされたとも思う。世界でも相変わらず戦争が起きている。戦争は、負けたと言わない限り続くものだと思っている。そして負けたと言った方が悪いとなる。これは過去の歴史が示している。そして一度争ったことは終わりなく、しこりが残る。勝った方は償いをしたから良いだろうと言い、やられた方はいつまでも謝れと言う。身近では日本と韓国。広くはロシアとウクライナ、イランとイラク、まだまだ止めどない。事ほど人間というものは国という単位になると困ったものである。
 いやはや まいどはや

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