【其ノ百九十四】街は生きてて欲しい
県庁前の噴水公園の辺りを新しくしようと言う話を耳にしました。広く一般からも意見を聞き、これからの富山にふさわしいものにしようと。「街を作る」「人が集まる」「便利」「楽しい」などなど、いろんな考え思いがある。どこを基準にして考えるのか。松川べりも以前は暗渠として車の駐車場にしようとしたと言う話も聞いている。「人が集まる」「人が憩う」とは、どういうことだろう。東京では代々木公園の森の一部を伐採して街を作ろうとしている。ものすごく反対の意見が吹き出している。簡単に作れない自然を、簡単に変えてしまうのか。今の姿になるのに百年近くかかっているものを無くすのは簡単でも、作るのには百年かかる。では富山は? 暮らすのに必要なものは作る。でも、人が住んでなければ必要ではない。面白みがあり人が集まってくる、そんな建物はひとときの事。「街」は人が暮らしている息遣いがあって初めて「街」となる。自分たちが暮らしていないところに他人が来るわけがない。自分たちが行かないところに他人が行くわけがない。まずは自分たちが楽しく便利に豊かに暮らすことが「ひと」が集まるのでは。そんな「街」作りであってほしい。
いやはや まいどはや