【其ノ百六十三】ひと手間の優しさ
今年もまた年始めからコロナにかき回されることになりました。新しい年を迎えて浮かれ気味になるのは人として当たり前な気がします。不要不急という言葉も聞きあきた感じがします。最善を尽くし、みんな普段の暮らしを取り戻そうとしております。
寄席もまた新年を迎え、決められた手順でお客様を迎え、ここ数年より賑やかに新年を迎えた興行が無事に始まりました。それにしても、年々歳々思うことはお正月の艶やかな晴れ着や日本髪と言われる姿の女性をほとんど見かけなくなったことです。以前は幕が開くと客席の半分以上は華やいだ和服姿で埋められていたものです。今年など皆無と言ってもいいくらいでした。おしなべて日本らしいものが失われているような気がします。
確かに洋風化は便利の名の元に良いように思えますが、便利が素晴らしいことではないのです。少し不便であること、手間を惜しまないことも良いことの一つです。料理も暮らしも何事も簡単便利ではなく、一手間の煩わしさが心持ちの優しさや温かみになると思うのですが、いかがでしょう?
いやはや まいどはや
【富山情報】
「さん生花緑二人会」
1/23㈰ 14:00〜
オークスカナルパークホテル富山
木戸銭:4,000円
出演:柳家さん生/
柳家花緑