立山黒部アルペンルートをもう一度輝かせたい!
富山日野自動車㈱ 代表取締役社長、立山貫光らいちょう会 会長
小林 誠 さん
昨年10月、立山黒部貫光㈱の取引業者の会「立山貫光らいちょう会」の会長に就任した小林さん。今年、立山黒部アルペンルート全線開業50周年を迎えた立山黒部貫光㈱だが、昨年からの新型コロナウイルスの影響で厳しい経営が続いている。小林さんは、小さい頃から思い入れのあるアルペンルートを盛り上げるため、改めて黒部ダムの電源開発やアルペンルートの歴史を学び始めているそうだ。
「僕が6歳か7歳の頃、初代社長の祖父と祖母が、アルペンルートに連れて行ってくれたんです。弥陀ヶ原まで行けましたので、全線開業の直前だったんだと思います。今年は祖母の50周忌なのですが、そんな折に『立山貫光らいちょう会』の会長になって、祖母孝行ができたのかな、という気がしています」
会長を引き受けてから、改めて、立山・黒部の歴史を勉強し始めた。
「NHKのプロジェクトXの『黒四ダム開発』と『富山県警山岳警備隊』のDVDを買って見たり、石原裕次郎の映画『黒部の太陽』も買いました。とにかく今、資料を集めて、勉強し直している最中です。当時、黒部ダムの電源開発や、アルペンルートを作った人達の思いというのは、すごいと思います」
一方、これまでは競技スキーが中心だったが、山スキーも始めてみようと用具を揃えた。
「昔は、立山がスキー合宿の主流だったんです。大会もやっていました。札幌オリンピックの前哨戦をやっていたという話も聞いたことがあります」
立山で滑ったのは、高校に入ってから。
「当時は雷鳥沢付近で滑っていました。県内外からたくさんの人が合宿に来ていました。その後、円高になって海外に行くようになってしまったんですね」
「今後、県内外の人達に立山黒部アルペンルートの魅力を広くPRして、多くの人に来て頂きたいと思っています」と力強く話す。
こばやし・まこと●
昭和39年(1964年)5月16日、富山市生まれ。A型。米国オレゴン州パシフィック大学語学研修課程修了。メイン州キャバセットバレイ・アカデミースキー専門学校終了。平成3年、富山県がアメリカ・オレゴン州と友好提携を締結。これに基づき、県内の中学生をオレゴン州の家庭にホームステイさせる「少年の翼」事業(企画/日本青年会議所北陸信越地区富山ブロック協議会)が行われることになり、そのサポートを依頼され、日本に戻り富山青年会議所に所属しサポートを行なった。平成10年には日本青年会議所の日米関係の委員会に在籍。平成14年には、長年にわたる活動が評価され、米国青年会議所から感謝状が授与された。
平成4年、富山日野自動車㈱入社。平成14年、同社専務を経て平成21年5月、代表取締役社長に就任。