8★星になったチロ


星になったチロ
藤井 旭 著
ポプラ社

 

中林みぎわ〈Profile〉

◆宮城県生まれ。富山県天文学会会員。平成14年から21年まで富山市天文台勤務。現在は、子育てをしながら富山市科学博物館ボランティアとして活動。好きなものは、星と月、本、石、博物館巡り、お菓子作り、ビートルズ。

 あけましておめでとうございます。2018年は戌年ということで、星と深い関わりのあった犬の本をご紹介します。
 筆者の藤井旭さんは日本を代表する天体写真家で、天文関係の著書も数多く手がけています。1969年、藤井さんは友人たちと白河天体観測所という私設天文台を作ります。開設から12年間、天文台長を務めたのが、藤井さんの愛犬・チロでした。チロと藤井さんは友人たちと星空を見上げ、隕石を探し、星まつりを開きます。満月の夜に息を引き取ったチロ。その後、藤井さんと友人たちはオーストラリアに「チロ天文台」を作ります。また、藤井さんの友人が発見した小惑星は「チロ天文台」と名づけられました。文字通り、チロは星になったのです。
 小惑星「チロ天文台」は望遠鏡を使っても見るのは難しいので、街の中でも簡単に見つけられる犬の星座を探してみましょう。全88星座のうち、犬の星座は3つ、おおいぬ座、こいぬ座、りょうけん座です。このうちりょうけん座の星座絵は2匹の犬が描かれるので、夜空には4匹の犬がいることになります。冬の星座の代表・オリオン座に向かって左下に輝く明るい星がおおいぬ座のシリウス、そこからやや左上に見える明るい星がこいぬ座のプロキオンです。オリオン座のベテルギウスとつないで「冬の大三角」をつくる、といえば思い出される方も多いでしょうか。ちなみにりょうけん座は北斗七星の近くにあり、春になってからのほうが探しやすいです。
 さて今年は見逃せない天文現象がいくつもあり、1月31日の皆既月食もその一つです。20時48分頃から月食が始まり月が欠けはじめ、21時51分頃には月が地球の影の中にすっかり入る皆既食となります。そして月食が終わるのは、日付がかわって2月1日の0時11分頃です。2015年4月以来、約3年ぶりの皆既月食です。晴れたらぜひ観察したい皆既月食、一年で一番寒い時期ですので、完璧な防寒対策をお忘れなく…

 

 


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