手取川七ヶ用水給水口(石川県白山市)


▲レンガ造りの給水口

 上の写真のレンガ造りの施設は、手取川七ヶ用水給水口と呼ばれ、手取川から取り入れられた水が、幹線水路に供給される場所となっている。1800年代後半から、それまで手取川右岸沿いに7つあった取り入れ口を一つにする計画が始まり、1903(明治36)年に取水口である大水門が完成、通水することで、それ以降、安定して水が手取川扇状地上に届くようになった。しかし、1934(昭和9)年の手取川大洪水の影響などにより、大水門から取水できなくなった。そこで、900mほど上流の白山頭首工から取り入れた発電用の水を、発電に利用後、農業用水として利用できるように給水口へとつながるトンネルを掘って連結させた。さらに、1949(昭和24)年に、白山頭首工の高さを嵩上げするとともに水路を作り、新たに農業用水の取水も追加し、現在の手取川七ヶ用水の水量が保たれている。

▼手取川(上)と、白山比咩神社参道(下)

 

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