川・水辺を生かしたまちづくりを!
富山県議会議員
中川 忠昭さん
Tadaaki Nakagawa
「新幹線が開通すれば、ストロー現象が起きる」と危機感をつのらせる。
「富山の特徴である、川と水を生かした街づくりが急務です。松川・いたち川を中心に、県都・富山の顔を作る。大都市にない、ヒューマンスケールな庭園都市をめざす。街の真中なのに、リゾートにいるみたいに心を和ませてくれる。市民だけでなく、多くの観光客に来てもらえる、観光拠点都市をめざすことが大切です」
国際会議場や総曲輪・中央通り・桜木町なども、川で結び、都心に川の「回廊」を作ることを提案する。
「街の中に公園を作るという発想ではなくて、公園の中に街を作るという発想。その中で一番大切なのは水。私は以前から、いたち川の水を富山の市街地に貫流させて、松川に注ぎ込むようなことができないかと考えていたんです。そうした時に、サンアントニオのことを知って本当にすごい、と思ったんですよ」
3年前、サンアントニオを訪問。
「まさしく地下にもぐるというか、路面より下がった所に水と共生できる接点がある。松川もそういう雰囲気になったらいいけども、桜木町あたりの道を掘って水路にして、41号線の下をくぐって総曲輪まで行けるようにしたら、松川と桜木町と商店街が一体的に結べる」
とても夢が広がる話だ。
「松川・いたち川べりには、もう少し拠点を作らないと。川沿いの建物の地下にレストランを作り、道路の下をくぐってリバーウォークにつながるようにするとか。法的にいろいろと規制があると思うが、そこは特区にして対応すればいい。とにかく、そういう青写真をしっかり作ってやっていくことが大切です」
大人も子供もゆっくりとした時間を過ごせる美しく楽しい街――。そんな街をめざし、日々奮闘を続けている。
プロフィール ●
昭和25年3月1日生まれ。富山市中川原生まれ。新潟大学農学部卒。平成10年富山県庁退職。平成11年県議会議員初当選。座右の銘「玉磨かざれば、光なし」