【其ノ百九十九】立春大吉ではどうですか

柳家さん生・・・昭和32年、富山市西町に生まれる。上野鈴本演芸場等、寄席定席に出演のかたわら、都内各所にて勉強会、独演会を精力的に開催、活躍中。

 近年「年賀状仕舞い」ということが言われています。年賀状を出すのを取りやめるというものです。年賀状は、親しき人にも、久しく会ってない人や、一年に一度の葉書だけの人まで、いろんな年始のやりとりとして行われています。
 始まりはかなり古く、平安時代にはすでにあったようです。庶民に広がったのは明治時代に郵便制度が始まってからのようです。今のようなお年玉付き年賀状として広がったのは昭和二十四年からで、特賞はミシンだったそうです。何事にもしきたりがあり、出してない方には松の内に返信の年賀を出すとか、出し遅れた時は寒中見舞いとして出すとか、あれやこれやと葉書のやり取りがずっと続くことになり、何かと大変ではあります。
 私などはかなり前から年賀状を出さなくなって、仕事柄小言をいただくこともあり「年賀状仕舞い」はありがたく思うこともあります。でもいただいた方に何も返信しないのも失礼かと思うのは、長年の年賀状のやり取りの習慣なのでしょうか。最近私は年賀を出さない代わりに、二月に「立春大吉」としてご挨拶させていただいています。一年の区切り「節分」「立春」がなんだか心落ち着くのはわたしだけ。
 いやはや まいどはや

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