1. 都市と自然の距離

 富山の運河沿いを歩いているとき、私はそこから海を感じない。自然の気配もあまり感じない。整備された水路として通り過ぎてしまう。
 私が最初に工学に関心を持ったのは、それが自然をどのように扱っているのかという点であった。川を堤防で囲み、海岸を護岸で固め、水の流れを制御する。安全のために自然を管理する技術として土木は発展してきた。その延長線上で、都市はどのように自然を位置づけてきたのか。そこに私の都市計画への関心の出発点がある。 人は本来、生態系の一部として生きてきたはずである。ところが人類の大半が都市に住み、これからも都市人口が増えていくといわれる時代に、私たちは自分たちの生息環境を自然から切り離したまま設計してよいのだろうか。


続きは、WEBユーザー登録(定期購読)でお読みいただけます

WEBユーザー登録(定期購読)する

既存ユーザのログイン
   

おすすめ