船橋常夜灯 (富山市)…今から218年前(2017年現在)に建立

 江戸時代、北陸街道で高岡方面から富山城下に入る時、神通川に架かる船橋を渡りました。船橋とは、小船をつないで上に板をわたしたもの。最大64艘の小船がつながれた大規模なもので、日本一と言われました。歌川広重も『六十余州名所図会』に描いています。
 船橋の両岸には常夜灯が置かれ、一晩中明かりが灯され、夜道の安全のための道しるべとなりました。現在、右岸側が松川(神通川の名残り)に架かる舟橋のたもとに、左岸側が県森林水産会館前に残されています。
 これらの常夜灯には、「寛政十一歳未初春」と彫られています。つまり、1799年ですから、今から218年も前になります(2017年現在)。富山町年寄の内山権左衛門逸経が寄進したそうです。なお、権左衛門は、寛政7年の神通川洪水で船橋が壊れた時、その修理にあたって本陣を務めたそうです。

参考資料/富山市埋蔵文化財センターのホームページ、他

 

 


▲「越中之國 富山船橋之真景」松浦守美(1824〜1896) (株)源 所蔵

 

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