富山城址公園にある1D過熱テンダ機関車9600形 9628号 (富山市)

 城址公園にあるこの機関車「9628号」は、大正3年に川崎造船所兵庫工場で製作され、貨物列車けん引用として、2465万キロあまりも走行したそうです。地球1周が約4万キロなので、地球を約616周も回ったことになります。
 9628号という番号は9600形の29両目ということを示しています。9600形は、日本で最初の本格的な量産型国産機で、大正の終わりまで700両余り製造され、四国を除く日本全国で、「キューロク」等の愛称で親しまれました。
 なお、テンダ機関車は、機関車自身に石炭と水を積まず、石炭と水を積んだ炭水車を別に引っ張っている機関車のこと。1D過熱テンダ機関車は、馬力が大きい反面、高速走行が苦手という特徴があったそうです。

 

9628号の新製以来の主な働き場所

新製〜昭和9年8月 直江津機関区配置
昭和9年11月〜昭和25年3月 高山機関区配置
昭和25年4月〜昭和45年8月 富山機関区配置
昭和45年8月6日 廃車

 

【補足】
この機関車は、老朽化のため2017年12月12日に撤去され、JR貨物グループの「ジェイアール貨物・北陸ロジスティクス」の高岡市内の機関庫で2年かけてペンキの塗り替え、損傷部の修理、欠如した部品の復元が行われるそうです。その後、場所は検討中とのことですが、再び展示されるそうです。

【追加情報】
2021年、富山駅北側の「牛島公園」に移転・展示されました。
https://goodlucktoyama.com/article/scenery-of-toyama-article/202201-ushijimakouen

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