東山円筒分水槽(魚津市)
農業用水を3用水路へ配分
魚津市にユニークな分水槽があると知り、訪れてみました。
案内看板によると、片貝川は急流で、豪雨時には水害、夏期には深刻な水不足に悩まされ、水争いが絶えなかったそうです。明治43年に民主的な分水のための組合が組織されましたが、粗悪水路のため、水不足は解消されませんでした。
昭和13年(1938年)、黒谷地区に取り入れ口(黒谷堰堤)を設置、戦争により工事を一時中断しましたが、昭和25年に再開して5カ年で農業用水施設が完成しました。
以来、約60年経過した現在でも、安定した用水の供給に貢献しているとのことです。
水は、貝田新より片貝川を逆サイフォンで横断して水路トンネルで運ばれ、上流からの水量の変化に影響されることなく、公平に分配されています。このような先進的な仕組みが60年も前に作られていたとは驚きですね。
関連リンク
東山円筒分水槽と貝田新円筒分水槽(魚津市)