東山円筒分水槽と貝田新円筒分水槽(魚津市)
水争いを解決した2つのユニークな円筒分水槽
▲東山円筒分水槽。天神野用水・青柳用水・東山用水の3つの用水に公平に水を分配している。
2014年11月号の当コーナーで紹介した「東山円筒分水槽」の近くに、もう一つ円筒分水槽があることをご存知ですか?名前は「貝田新円筒分水槽」と呼ばれ、実は「東山円筒分水槽」の水はそこから流れてきています。場所は、「東山円筒分水槽」から車で6分程の片貝川対岸(上流側)にあります。
片貝川は急流河川として名高く、その流域は水害や夏期の深刻な水不足に悩まされ、水争いが絶えなかったそうです。それを解決するため、黒谷地区に沢山あった取水口を一カ所にまとめる黒谷頭首工を設置し、左岸に貝田新円筒分水槽、右岸に東山円筒分水槽を作り、片貝川の川底に鉄筋コンクリート製の導水管を埋めて2つの分水槽をつなぐ工事が行なわれました。工事は昭和13年に始まり、戦争で一時中断したものの、昭和25年には再開され、5カ年で完成しました。
参考/看板、他
▼貝田新円筒分水槽。
▼「貝田新円筒分水槽」から片貝川の川底を通って「東山円筒分水槽」へ(案内板より)。
▼マップ