70.カイさん(ドイツ)

プロフィール

出身国…ドイツ フランクフルト 職業…物理学者 趣味…ハイキング、自転車、写真 お国自慢…哲学、涼しい気候、アウトドア好きのライフスタイル 海外在住経験…スイス ジュネーブ5年、米ユタ州8年、富山2度来県で通算15年 来県のきっかけ…最初の来県時(1995-2000)はスーパーカミオカンデでの研究。今回(2008-)は、東大カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)と、XMASS(素粒子観測施設)を用いたダークマターの調査のために来県

☆日本に来た時の第一印象は?
 美しい場所ですね。皆さんもの静かでまじめです。私の両親の出身地、海に近い北部ドイツの人達とよく似ています。水はきれいで美味しい。3000m級の山々、そして、市街からポートラムに乗って行けるところに海岸がある。食べ物は美味しく、ロックミュージックを楽しめる場所もある。最新鋭の科学技術が揃った施設のある岐阜県のお隣ですしね。初めて富山に来た時、強烈な印象として残っているのは街の融雪装置です。冬季、道路には融雪の水がまかれていますが、ドイツなら百害あって一利無し。融雪装置を初めて目にした時、私はとてもショックを受けて、叫びたかったですよ。「こんな狂気の沙汰、やめてくれ〜!」と。もしこれが私の出身地なら、その寒さは富山の倍以上ですから(といっても、それでもポーランドのような極寒地の半分の寒さもないですよ)、冬の間じゅう、融雪装置の水はアイススケートリンクに早変わりです。融雪装置が使えるということは、富山は”寒くない”ということです。

☆出身国・滞在経験国と比較していかがですか?
 日本人は天気を話題にするけれど、ドイツ人やスイス人は天気のことを話しません。お天気は変えられるものじゃない。寒ければセーターを着て、雨が降ればレインコートを着る。それよりも、街、通り、社会、職場、人生、家族、私たちが変えられるものはいっぱいある。どう変えて行くかを語り合う必要があるものが山ほどです。女性は男性よりもこのことをよく理解している。


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