【富山県を知る場所】米澤記念館 (入善町) 分県の父・米澤紋三郎と元健の父子2代にわたる資料を展示


 王政復古の大号令により樹立した明治政府は、府県の統合による「大県」主義を貫くことで財政負担を軽減しようとし、明治9年(1876年)4月、新川県が廃され、越中国は8月に越前国をも含む「大石川県」に統合された。
 しかし、広大な県域内の自然条件などの差異を背景に、石川県会では、土木費の配分をめぐり、越中出身議員と加賀出身議員とのあいだで利害が対立。越中側は七大河川の治水工事を求めたのに対し、加賀・能登側は道路改修などを主張した。そこで、越中出身議員の米澤紋三郎・入江直友・藤井能三らを先頭に分県運動が進められた。紋三郎は精根を傾けて「分県之建白」を起草。明治15年9月、入江直友とともに上京。岩倉具視、山県有朋、山田顕義らの政府要人に粘り強く陳情を重ねた。その結果、明治16年(1883年)5月9日、太政官達が発せられ、石川県からの分県が決定、富山県が誕生した。私立米澤図書館の書庫として建てられた土蔵を町が譲り受けて移転・改築したこの米澤記念館では、「分県之建白書」などの貴重な資料を見ることができる。

米澤記念館
Webサイト
住所/入善町入膳5230-5
アクセス/あいの風とやま鉄道・入善駅下車 徒歩2分
休館/毎週水曜日及び年末年始、展示替えの期間
入館料/無料
開館時間/午前9時〜午後5時

【お問い合わせ】
入善町教育委員会事務局男女共同参画・文化係
電話番号:0765-72-3858

※現在、変更になっている可能性がありますのでご確認ください。


 

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