26★「虹の図鑑」


虹の図鑑
武田康男・文・写真
緑書房

 

中林みぎわ〈Profile〉

◆宮城県生まれ。富山県天文学会会員。平成14年から21年まで富山市天文台勤務。現在は、子育てをしながら富山市科学博物館ボランティアとして活動。好きなものは、星と月、本、石、博物館巡り、お菓子作り、ビートルズ。

 空にかかる七色の虹。虹を見つけると、見えていることを誰かに教えたくなったり、写真に撮りたくなったりします。でも、携帯電話やカメラを準備しているうちに、虹が消えてしまうこともしばしば。虹との出会いはほんの数分のできごと、見たいと思ってもなかなか見られず、撮影したいと思ってもなかなか撮影できない。今回は、そんな虹を多数写真に収めた本の紹介です。本書に掲載された写真は、どれも美しい写真ばかりで見飽きることがありません。タイトルに「図鑑」とあるように、絵に描いたようなアーチ状の虹から、過剰虹や月虹といった珍しい虹、そして日暈や環天頂アークのような虹色に見える自然現象までを、学術的に分類してあります。それだけではなく、虹ができるしくみや虹が見られる条件、虹の撮影方法が詳しく紹介されているほか、身近なもので虹を作る方法なども出ており、子供たちの夏休みの自由研究の参考にもなりそうです。本書によると「虹は自分だけのもの」。虹はあくまで太陽(光源)と雨(水滴)と見る人の位置関係で見えるもので、数百m離れるだけで虹の見え方はかなり違ってくるとのこと。そのため、今自分が見ている虹は「自分だけの虹」ということになるそうです。そう考えると、偶然見えた虹がとても特別なものに思えてきませんか?
 さて、6月22日の夏至を境に少しずつ夜の時間が長くなっていきます。とはいえ、今はまだ夕方暗くなるのがずいぶん遅いですね。すっかり暗くなってから南東の空を見ると、二つの明るい星が見られます。向かって右側の明るい方が木星、左の星は土星です。そこからさらに東の空に目を向けると、七夕の織姫星(こと座のベガ)と彦星(わし座のアルタイル)も見られます。また、街明かりや月明かりの影響が少ないときは、木星と土星の間から織姫星と彦星の間にかけて天の川が見られるでしょう。晴れの日が恋しい梅雨の季節、雨上がりの虹や雲の切れ間の星空を見ることができたら嬉しいですね。


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