滝廉太郎研究会 設立記念コンサート、設立総会を開催
滝廉太郎の名曲や富山市出身の岩河三郎の「海の風景」等を合唱 浅岡節夫会長のバリトン独唱も
6月26日㈰午後1時から、富山市民プラザ2Fアトリウムにおいて、滝廉太郎研究会の設立記念コンサートと、設立総会が開催された。
設立記念コンサートの出演は、コロ・アンジェリカ、コールあい、さくらコーラス。指揮は滝廉太郎研究会会長の浅岡節夫さん。ピアノは中野悠里さん。
プログラムは、富山市出身の作曲家・岩河三郎が作曲し、吉沢章二が作詞した、「海の風景」―富山湾のうた―(春のしん気楼、ホタルイカの海、雨晴らしの岩、寒ブリのうた)からスタート。富山ゆかりのものや場所を豊かなメロディにのせた傑作。続いて、「サウンド・オブ・ミュージック」の名曲を美しく歌い上げた。第3部は、浅岡節夫さんによるカンツォーネ名曲(サンタルチア、コーレングラート、オーソレミオ)の独唱。のびやかな歌声で観客を魅了し、盛んな拍手が送られた。最後は、研究会設立記念にふさわしく、滝廉太郎の名曲(花、荒城の月、箱根八里)で締めくくった。アンコールは、「時計台の鐘」で有名な滑川出身の高階哲夫が、小田進吾の筆名で島崎藤村の詩に曲を付けた国民歌謡のヒット第一号「朝」。ちなみに、高階は、師範学校で、東京出身の高塚鏗爾から音楽を習っているが、高塚は、東京音楽学校(現東京芸大)で滝廉太郎の1年先輩で親交があった。
設立総会では役員や規約を承認 理事長経過報告、会長あいさつ他、今後の活動方法も話し合う
14時半から、同じ場所で、設立総会が開催された。最初に、研究会の規約が司会者より読み上げられ、拍手で承認された。続いて、役員が次の通り承認された。
会長 浅岡節夫さん(富山県オペラ協会名誉会長)
理事長 中村孝一(月刊グッドラックとやま発行人)
理事 安念千重子さん(富山県オペラ協会会長)
金尾雅行さん(富山港湾運送㈱社長)
川田文人さん(北陸経済研究所理事長)
八木光昭さん(聖徳大学元教授)
高塚 廣さん(富山県職業能力開発協会 相談員)
続いて、中村孝一理事長より、設立に至る経過報告が行なわれ、滝廉太郎が富山市と同じく少年時代を過ごした大分県竹田市を訪ねた際、富山での少年像建立に九州人会以外の富山市民がほとんど関わっていなかったと指摘されたことに触れ「文化レベルが低いと言われたようで非常に悔しかった。その思いが今日につながった」と話した。
その後、浅岡会長よりあいさつがあり、「滝が歌に込めた四季のイメージは、感受性の強い少年時代を富山で過ごしたから生まれたもの」とし、滝の功績を県民に広く発信する必要性を訴えた。
最後に、今後の活動方法について、各自、またはグループで、滝廉太郎について関心のある部分について研究していくこと等が話し合われた。