臨池居(りんちきょ)跡(富山市)

富山県内における代表的寺子屋

 堤町通りの池田屋安兵衛商店さんから少し入ったところ(現在の「酒のとよた」さんの付近)に、江戸時代中期から明治時代にかけての富山県内における代表的寺子屋「臨池居」があった。越中国の私塾としては最も古く、小西塾とも呼ばれた。明和3年(1766年)小西鳴鶴によって創設され、明治32年までこの地に存続した。天保年間(1830〜1843年)頃から当初の漢学塾から寺子屋へと性格を変え、その授業内容は往来物、習字、そろばんの他、売薬業の発展に伴い薬名帳を加えるなどの独自性を持ち、独特の書風も生まれた。
※明治3年当時の記録によれば、塾生は男子600人、女子200人を数え、寄宿舎には近郷から300人が寄宿していた。

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