富山市 本丸亭(富山城址公園内)

 富山市本丸亭は、茶室「碌々亭」と、増築棟の総称。「碌々亭」は当初、明治時代中期に飛騨高山の永田家に建てられたが、昭和23年秋に実業家で茶人でもあった佐藤助九郎(助庵)が譲りうけ、富山へ移築された。さらに昭和42年に完成した佐藤工業北陸支店ビルの4階へと移され、長く使われてきた。その後、平成17年に佐藤家から富山市が寄附をうけ、平成25年・26年にわたる移築工事を経て、現在の姿となった。
 茶室には、武者小路千家11代の一指斎による「臥雲居」の扁額が掲げられていたが、「一指斎没後に、実兄である表千家11代の碌々斎が茶室全体を完成させた」とも伝えられていることから、富山に移築後は「碌々亭」と呼ばれてきた。一方、増築棟は茶湯各団体の有志が広く篤志を募り、平成28年、富山市に寄附されたものである。
(案内板より)


 

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