県庁周辺の県有地を活用し、歩くのが楽しいエリアに

富山県知事
新田 八朗 さん
Hachiro Nitta

 

 今年度、県では「県庁周辺県有地有効活用検討プロジェクトチーム」を立ち上げる。
 「県庁周辺は県庁の他、県庁前公園、県民会館など県有地がいろいろあり、NHKの跡地も県有地になります。これらの県有地を活用して富山駅から西町・総曲輪までの1・2キロのエリアを、歩くのが楽しいエリアにしていきたい。そのためには、土木部だけではなくて、観光や環境など様々な部局が関わって一体的に考える必要があり、富山市との連携も欠かせません。その中で、松川もしっかりと位置付けて考えていきたい。
 以前から、アメリカのサンアントニオ・リバーウォークを参考にと言われてきていますが、川だけの視点ではなく、エリア全体のマスタープランを作って、その中で考えていく必要があると思います。民間のみなさんとも連携して、大きな絵を描いてみる価値はあると思っています」
 昔から、たびたび暴れ川の被害に遭ってきた富山県。
 「今でも常願寺川の上流では立山砂防の工事が続けられ、今後も不断の努力が必要ですが、ほぼ治水という面では一定のレベルにはきていると思います。
 ようやく、川を憩いの場にするというところに目を向けられるようになってきたのだと思います」
 昨年、県庁前公園で若手職員が中心となり、県有施設の有効活用と新たな官民連携の可能性を探る「ケンチョウマルシェ」と題したナイトマルシェを開催した。
 「金曜日に2回、開催したのですが、民間のキッチンカーなども来てくれて、とても賑わいました。松川の方まで面的に広がれば、もっと楽しくなるでしょうね。
 桜は、長持ちしても10日間です。やっぱり通年で魅力を感じられるように、このあたりを一帯で考えようと。数年がかりの話になるので、できることからやってみようということです。
 このエリア一帯をウォーカブルなエリアにするという考え方で、進めていきたいと思っています」
 

 

プロフィール ●
1958(昭和33)年8月27日、富山市千石町生まれ。富山高校、一橋大学経済学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)勤務を経て、昭和58年に日本海ガスに入社。平成10年に日本青年会議所会頭(第47代)就任。平成12年には日本海ガス社長に就任。以来20年間、経営者として数々の社内改革を実現。令和2年の富山県知事選挙に立候補し、初当選。
前・北海道知事で参議院議員の高橋はるみ氏は実姉。公選第2、3代富山県知事で2期8年務めた高辻武邦氏は祖父。 ○好きな言葉…「One for All, All for One」
○理想とする政治家…大平正芳氏(元総理大臣)

 

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