3. 歩きたい場所=住みたい場所
髙栁百合子〈Profile〉
元・国土交通省都市局土木技官。20代で市役所に出向し、市民参画型のまちづくりに注力。長女出産後は研究所に勤務しながら博士号(工学)を取得。2018年4月に富山大学に都市デザイン学部が新設されたのを機に、准教授に着任。五福キャンパスで教壇に立ちつつも、娘の学校の先生には全く頭が上がらない。好物は富山湾のお刺身とお寿司。
私が現在研究しているテーマは、ここ数年で外来語として定着した感のあるウォーカブルシティやウォーカビリティに関するものです。何故、このような都市の生活環境に関心を持つようになったのかという経緯については、このコラムの前シリーズの第1回に記述したとおり、日本で最も多くの人が住んでいる場所の生活環境を何とかしたいと思ったからでした。私が地方都市から大学進学のために都内に出た頃には、