「夢の神通回廊」の実現に向けて「水の都とやま推進協議会」の設立を

富山市議会 議長
高見 隆夫 さん

 昨年の9月議会で、前議長の辞職に伴い、新議長に選ばれた。富山市議会観光振興議員連盟会長を務めた経験もある高見さんに、中心市街地を流れる松川・いたち川の自然景観と歴史・文化を生かした、輝きのあるまちづくりに向け、必要な取り組みなどを聞いた。

 「昨年は丙申の年で、まさに富山市議会は、今までの悪い膿を全て出して、大改革をやる年でした。今年は、丁酉の年。大改革をしっかりと熟成させ、信頼を取り戻したい」と意気込みを語る。
 富山市は1985年、全米ナンバーワンの人気都市、サンアントニオ市から、同じように美しい川が街の中心を流れている縁で、シスター・シティの申し込みを受けた。
 2003年には、神通川直線化100周年を記念し、「川と街づくり国際フォーラム」も開催された。
 富山市議会観光振興議員連盟の会長も務める等、これまで、神通川の旧川筋である松川・いたち川を生かしたまちづくり、「夢の神通回廊」構想の実現に向け、行政への働きかけをおこなってきた。そうした動きを受け、富山市も、市長自ら先進地のアメリカ・サンアントニオを視察、懇話会等を開いて活用方策を検討してきたが、2017年度からの総合計画になぜか盛り込まれていない。
 「やっぱり、産学官を含めて、富山をもっと良くしたい、という人に集まって頂いて、協議会を立ち上げて、団体の皆さんの力で気運を盛り上げていく。行政側も、そういうものがないと動かないと思います。それから、松川・いたち川を管理している県と富山市の連携も大切ですね。そうすれば、すれ違いもなくなってくると思います」
 北陸新幹線開業2周年を迎え、〝まちなか〟の観光的魅力の創造が課題となっている富山市。長年の構想が〝熟成〟することを期待したい。

たかみ・たかお●
昭和22年(1947年)4月14日生まれ。故・玉生孝久氏の秘書を経て、1991年の旧富山市議選で初当選し、2005年の市町村合併直前の約9カ月間、議長を務めた。合併後には一般・特別会計決算特別委員長などを務めた。通算7期(今年26年目)。農業。自宅は任海。
元・富山市議会観光振興議員連盟会長
○趣味…ゴルフ ○性格…猪突猛進
「富山の強みは、中心部にこれだけの心の安らぎを醸し出す空間があることです。しかし、国際会議観光都市の魅力としては、まだ足りませんね」

 

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