43年ぶりに4階フロアを改装

富山電気ビルデイング株式会社
取締役社長 山田 岩男 さん

 神通川廃川地の埋立地に、県庁舎と同時期の1936年(昭和11年)4月に竣工した富山電気ビルデイング。昭和20年の富山大空襲にも耐えた数少ない歴史的建造物として知られ、テレビドラマ「不毛地帯」でも使用された。このほど、4階フロアを43年ぶりに改装。昭和初期の伝統的な面影を残しつつ、廊下天井のダクトを小型化し開放感を高めるなど、一層くつろげる空間になった。山田社長に話を聞いた。

 「基本的には、使える状態にしておいて初めて意味があると思っていまして。“使って生かす”と。実は、10年程前に5階の大ホール、中ホールを改装していったタイミングで、4階についても改装の検討はしていたんですが、採用できるようないいプランが出て来なかったんですね」
 問題になったのは、廊下の天井のダクト。
 「以前の廊下は暗く、年配の方のご利用も多いので、明るくしなければと思っていたのですが、天井が低くて、しかもダクトが左右に通っていて。そこに照明をつけようとすると、間接照明にしてもどうしても強い光が目に入ってしまう。今回、ダクトを薄くするなどの工夫をすることで、ダクトの凹凸をなくしてフラットにすることができることになり、それなら、と」
 工事は8月最終週から11月末まで、3カ月間をかけ、4階のロビー、廊下と8部屋をリニューアル。1974年(昭和49年)に、ホテル部門を廃止し、レストランに変更して以来の改装となった。
 「各部屋のドアは、格子状の木枠にガラスをはめ込んだデザインを残し、ノブや蝶番のところも、これまで同様、真鍮を使っています。基本的にはかなり大きく変わっていますが、長年親しまれてきた電気ビルらしさを踏襲しています」
 築80年以上という古い建物のため、年中どこかで修繕が必要となる。
 「維持管理は大変ですが、しっかりとこのビルを守っていきたい」と力強く話す。

やまだ・いわお●
1951年(昭和26年)2月27日、東京都生まれ。O型。慶應義塾大学卒業。北陸銀行に勤めた後、1994年に富山電気ビルデイング㈱へ。2009年6月に社長に就任。
○好きな言葉…不易流行 ○座右の銘…一期一会 ○尊敬する人…山田昌作氏(祖父) ○趣味…旅行 「イタリアが好きで、海外旅行はイタリアへ行くことが多いですね。食べ物もおいしいですし」
*祖父の昌作氏は、富山電気ビルデイング㈱の初代社長。北陸電力㈱の初代社長でもある。父も、富山電気ビルデイング㈱の社長を務めた。

 


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