『砂防のメッカ』立山カルデラの砂防事業を紹介

立山カルデラ砂防博物館 館長
今井 清隆 さん

 平成10年6月30日にオープンし、今年で8年目を迎えた「立山カルデラ砂防博物館」。立山カルデラの大自然とそこで行われてきた砂防事業をわかりやすく紹介している。新館長の今井清隆さんにお聞きした。

 安政5年(1858)の飛越地震による鳶山の崩壊は、常願寺川を大変な暴れ川に変えた。
 「下流域の富山平野を土砂災害から守るため、今から100年前、県営で砂防事業が開始されたのですが、規模が大きく手に負えず、大正15年から国の直轄砂防工事として引き継がれ、今日に至っています」
 砂防施設の整備が進むとともに富山平野の安全が確保され、「川の王国」と呼ばれるようになった。
 「立山カルデラ砂防博物館は、先人の血のにじむ努力と功績を偲び、あわせて土砂災害防止に対する県民のみなさんの意識を高めていただく博物館です」と今井さん。
 11月26日まで、直轄砂防のあゆみを「山静川清」をキーワードに企画展を開催中だ。
 「9月26日から、新しい立体ハイビジョン映像『崩れ〜大地のいとなみと私たち〜』の上映をしています」 
 3年前、アメリカ・テキサス州サンアントニオのリバーウォークを視察。
 「川の中に夢の街が出現、このプロジェクトに取り組まれた人々のロマンと情熱を感じました。松川・いたち川においても、百年の大計を立てると共に、当面なすべき問題と将来の大計を切り離し、取り組むべき」
 以前、高田雪太郎とデ・レーケについて雑誌に発表したことがある。
 「私達が安心して生活できるのは、先人達の治水に対する大変な苦労のおかげであることを、改めて感謝しなければならないと思います」 

サンアントニオにて

いまい・きよたか ●
昭和16年2月15日生まれ。富山市出身。昭和38年3月、日本大学理工学部土木工科卒。昭和38年4月、富山県富山土木出張所勤務。昭和62年4月、土木部道路課主幹。平成2年4月、福野土木事務所次長。平成5年4月、高岡土木事務所次長。平成6年10月、小矢部土木事務所長。平成8年4月、土木部参事・河川課長事務取扱、平成10年4月、富山土木事務所長。平成12年3月、富山県を退職。東日本建設業保証㈱富山支店、前田建設工業㈱北陸支店を経て、平成18年10月、㈶立山カルデラ砂防博物館館長に就任。

 

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