松川と城址公園をもっと充実させ、環水公園と連携を!
富山県 県政エグゼクティブアドバイザー
ジョセフ・ランゾウ稲田 さん
▲奥様の恵子さん、小誌発行人の中村孝一と。
富山市のシビックプライドのスローガン「AMAZING TOYAMA」の名付親であり、元富山市レジリエンス統括監として、富山市の国際関係に貢献してきたランゾウ博士。現在は、県政エグゼクティブアドバイザーおよび富山市政策参与として、レジリエンス、国際関係、観光の分野で、富山の発展を考えている。呉羽の自宅で話を聞いた。
“アメイジング”とは、「言葉では尽くせないぐらい素晴らしい」という意味。政策参与就任当時、富山市にはシビックプライドに繋がるスローガンが必要と感じていたが、ある深夜1時、「AMAZING TOYAMA」という言葉を思い付いた。森市長に長いレポートでこれを報告、「やりましょう」となり、成功に至った。
「松川と城址公園は、富山市にとってアメイジングな場所。また、松川遊覧船は、富山の中で最もチャーミングなものの一つです。市と県が本気で国際観光を考えるのであれば、もっとこれを充実させ、PR強化の必要があると思います」 富山県の観光の欠点は、観光資源が相互に連携していないことと分析する。
「大切なのは、楽しく観光できる場所が集中していて、すぐ行けること。城址公園一帯は観光客にはあまりフレンドリーではなく、環水公園と連携していないことも、とても残念です」
「富山はどこよりも素晴らしいと言う必要はないですが、私達はこんないいところに住んでいると、もっと誇りを持ったらいいと思います」
以前、オーストラリアで発刊された本に掲載された論文の最後に、アメリカの作家・思想家・詩人のヘンリー・D・ソローの言葉を引用した。
“人は自らの夢に向かって、確信を持って進み、その夢見た人生を生き抜く努力をすれば、普通では思いもよらぬ成功に巡り会うものだ”
この言葉は偶然にも小誌発行人の中村孝一が、毎年、手帳に書き写している言葉で、取材は大いに盛り上がった。
Dr.ジョセフ・ランゾウ稲田●
米国カリフォルニア州出身。カリフォルニア大学アーバイン校(学士)、ミシガン大学(修士、博士)、ハーバード大学(修士)等で学ぶ。10冊の国際的な書籍と50以上の学術論文を執筆。5大陸30カ国で講演。米国国立人文科学基金から7つの賞を受賞。ケンブリッジ大学クレア・ホール・カレッジの終身会員。カリフォルニアにて長年、哲学の教授職を務めた。2011年、結婚を機に富山市に移住。2021年まで富山市レジリエンス統括監としてロックフェラー財団、世界銀行、国連、OECDと協働。 ○趣味…料理、釣り、海外旅行等。 ○好きな言葉…「人は自分自身を征服することによって世界を征服する」(ゼノン)