松川を活かし、県庁周辺を楽しく歩きたくなるエリアに
富山県知事
新田 八朗 さん
昨年10月27日に投開票が行なわれた富山県知事選挙で、“ウェルビーイングを向上させる2つの成長アクションプラン”、『未来に向けた人づくり「八策」』『新しい社会経済システム「八策」』を掲げ再選を果たした新田八朗さん。2期目の抱負について話を聞いた。
「行政を進める基本的な方針は、1期目の就任日に言ったことから、今も変わっていません。県民の目線を大切に、スピード感を持って、現場主義。この3つは引き続き2期目も貫いていきたい。その上で、1期目にまかせてもらった様々な種を芽吹かせて、社会にいろんなことを実装していく2期目にしたい」と抱負を述べる。
「まず能登半島地震の復旧・復興に優先的に取り組んだ上で、『未来に向けた人づくり』をしよう、と。具体的には、“こどもまんなか社会”の実現、教育改革、人材育成、共生社会の実現、スタートアップ支援などです。そして、もう一つは、その人たちが活躍する場である『新しい社会経済システム』を作ろう、と。具体的には、県土の強靱化を基本として、公共交通の維持・活性化、新産業戦略、デジタル化(DX)、オフィス系企業の誘致などです。また、これらの施策の方向性を示す新しい総合計画を作りたいと思っています」
まちづくりでは、県庁周辺エリアを楽しく歩きたくなるエリアにする取組みにも力を入れる。
「昨年、アイデアコンペを実施したところ、全国から64件ものご提案をいただきました。神通川の名残の松川を活かしてこのエリア全体を一体的に考え、緑豊かで、にぎわい・交流などの機能が配置されているアイデアが多数あったのは非常に嬉しく、とても背中を押されました。富山市のまちづくりとしっかり連携してやっていきたいと思っています」
にった・はちろう●
1958(昭和33)年8月27日、富山市千石町生まれ。富山高校、一橋大学経済学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)勤務を経て、昭和58年に日本海ガスに入社。平成10年に日本青年会議所会頭(第47代)就任。平成12年には日本海ガス社長に就任。以来20年間、経営者として数々の社内改革を実現。令和2年の富山県知事選挙に立候補し、初当選。令和6年、2回目の当選を果たした。前・北海道知事で参議院議員の高橋はるみ氏は実姉。公選第2、3代富山県知事で2期8年務めた高辻武邦氏は祖父。
○好きな言葉…「One for All, All for One」
○理想とする政治家…大平正芳氏(元総理大臣)