呉羽丘陵・城山の遊歩道(富山市)

里山の自然に親しめる小道

 


①遊歩道。時々見える街の景色が素晴らしい。

 旧8号線で富山市中心部から高岡方面へ向かう時、呉羽丘陵の切り通しにさしかかる頃、左手に城山スカイラインに入る道がありますが、そこから少し行ったところに、狭い坂があるのをご存知ですか?ここから、城山の頂上(白鳥城址)まで、スカイラインを横切りながら、遊歩道が続いています。途中までは、旧北陸道の明神峠越えのルートと重なるようです。
 最初に出会うのが、「七面堂」。明治時代に入って破却される前は現在より南にあり、日蓮宗に帰依した富山藩主、前田正甫が建立した武運山長久院もあり、五代藩主利幸が藩の祈願所として寺領を寄進するなど整備され、参詣人がひきもきらず訪れていたそうです。
 その後、一旦舗装された道路に出て、坂道を登ると、「稲荷神社」があります。鳥居の前で右折し、しばらく進むと、開けた広場に出て、奥に、「木俣修の歌碑」があります。木俣氏は、若い頃から北原白秋に師事し、後に宮中御歌会始めの選者をつとめ、芸術院恩賜賞を受けた方です。更に進むと、送電線の鉄塔や放送局のアンテナなどが見えてきます。入口から白鳥城址の石碑のある駐車場までは約30〜40分。そこから更に城山の頂上まで登ることもできます。
 明治11年、天皇行幸に合わせ新道が作られ、昭和10年には新道を横切るように現在のような切り通しが開削された呉羽山越えルート。その歴史を感じながら、里山の自然を楽しんでみませんか?


②旧8号線沿いのこの坂道から遊歩道に入る。
③七面堂。富山藩士奥村蔵人が藩祖前田利次から五時谷を拝領し、甲州身延山の七面大明神と同じ型の尊像を祀ったことが名前の由来。
④稲荷神社。「倉稲魂命」と七面堂の分霊「七面大明神」を祭神として合祀。五穀豊穣、殖産振興、家内安全の氏神として崇敬されてきたという。
⑤木俣修の歌碑。「鷺の群 渡りをへたる野の上はただ うすうすに 青き雪照」 この碑のある場所は広場で、「浅田の丘」と呼ばれる。
⑥城山東駐車場
⑦白鳥城址の碑。奥右に頂上に向かう坂道がある。

 

 

 

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