諏訪町通り、聞名寺、石垣の街並み(富山市八尾町)
石畳と白壁と黒い格子戸
八尾の街並みは秋の夕暮れに一層その雅な魅力を増す。特に、諏訪町通りは、日本の特色ある優れた道として、昭和61年に、「日本の道100選」に選ばれており是非歩いてみたい。
石畳がずっとのび、両側に白壁と黒い格子戸のある建物が並ぶ。脇の水路から聞こえるせせらぎが心地よい。
おわら風の盆の3日間は人が多過ぎてとても風情を楽しめないが、深夜や前夜祭に出かけるといいようだ。
なお、諏訪町通りの途中に、城ヶ山公園への階段がある。城ヶ山は、龍蟠山(りゅうばざん)と言われていたが、諏訪左近という武将が城を構えてから城ヶ山と呼ぶようになったという。
八尾町は、1551年に開かれた浄土真宗の古刹、聞名寺の門前町として開かれた。聞名寺の現本堂は、京都の名匠・柴田新八郎貞英の傑作で、文化9年(1812)に完成した。総ケヤキ造りの豪壮な作風は、堂内の華麗さとともに、本願寺様式建築としては全国白眉のもので、住民の誇りとなっている。
また、八尾の景色として、外せないのは、井田川越しに見る石垣の街並みだ。なんとも言えない気分になるから不思議である。
この他、春の曳山祭りで有名な豪華絢爛な曳山が展示されている曳山展示館や、富山の薬の袋にも使われた八尾和紙の資料館があったり、街歩きが楽しめる。
▲諏訪町通り。石畳と白壁、黒い格子戸の組み合わせが独特の風情を醸し出している。
▲石垣の街並みと、井田川。
▲聞名寺。神保、斉藤、秀吉、前田、金森など歴代武将の尊崇厚く、関係古文書類など多い。寛永9年に県下最古の寺子屋を開設。八尾町の母胎。
▲豪華絢爛たる曳山が3台常設展示の曳山展示館。