笹津橋(富山市) 国の登録有形文化財

神通川の水面に美しく映える

 

 富山市中心部から国道41号線を南にしばらく走ると、旧大沢野町の山並みが迫ってきます。そして、神通川を渡るのですが、この時、右側に小さな橋があるのをご存知でしょうか?この橋は、「笹津橋」と言って、昭和16年7月に竣工した四代目の「笹津橋」です。現在は、歩行者や自転車用の橋として利用されています。平成12年には、国の登録有形文化財となっています。
 ちなみに、初代の笹津橋は、明治19年12月に木造橋として架けられました。初代県令の国重正文氏が行った飛騨街道の整備事業の一環でした。(しかし、1年余り後に、雪解けの出水で破損。当時、書記官〈現在の副知事に相当〉だった滝廉太郎の父・吉弘が引責辞職?)
 二代目は、明治25年12月に完成。木と鉄を組み合わせたトラス橋でした。初代橋の破損後、既に詳細設計までできていましたが、明治24年7月の未曾有の大洪水に対する復旧費が膨大で予算のめどがたたず、佐藤組(佐藤工業)の佐藤助九郎翁が私財を投じ、県の許可を得た賃取橋(有料橋)として誕生しました。その後、明治末頃には交通量が増え、また老朽化のため使用できない状況になりました。
 三代目は、大正元年、県費で架橋が行われました。これは鉄製の吊り橋でした。老朽化のため、昭和6年に大修繕を行いましたが、昭和10年頃にはトラックの重量制限をしなければならなくなり、四代目の架橋となりました。


▲四代目笹津橋を横から見たもの


▲四代目笹津橋の路面


▲四代目笹津橋から新笹津橋(国道41号線が通る)を見たところ


▲佐藤記念公園への登り口にある二代目笹津橋の親柱


▲佐藤翁碑


▲佐藤記念公園の説明

 

おすすめ