下村加茂神社(射水市)

やんさんま祭りで有名

 

 毎年5月4日に行われる「やんさんま祭り」で有名な下村加茂神社。案内看板によると、第70代後冷泉(ごれいぜい)天皇の治暦(じりゃく)2年(1066年)、現社地に鎮斎されたもので、賀茂御祖(みおや)神社(京都・下鴨神社)の御神領「倉垣庄(くらがきのしょう)」の総社であったという。
 倉垣庄は、旧・下村内はもとより、おおむね下条川の右岸に広がっており、柳瀬、古明神、海老江、打出本江、北代、東老田、中老田、願海寺、黒河、戸破、大江、小白石など38か村に及んだという。
 御祭神に対する信仰は往古から甚だ篤く、御神徳は、五穀豊穣、殖産興業、進学成就、安産、交通安全、家内安全、病難災厄除けなど多方面にわたる。ことに、「下村の脚気の宮」として全国的に知られているそう。
 「やんさんま祭り」で行われる流鏑馬(やぶさめ)式は、3人の騎手がそれぞれ1丈2尺(3・63m)の大弓を手にご神前で矢を的射し、大弓をあやしながら参道を駆け、3往復する。その姿はとても勇壮だ。また、同時に行われる牛乗式(うしのりしき)は、全国唯一のものだそうで、田の神様のまたがった牛をご神前で座らせ、神様にこの地にお留まりいただく重要な式なのだという。下村加茂神社では、「やんさんま祭り」の他にも、「新年慶賀祭」「御田植祭」「稚児舞」などたくさんの祭祀が行われている。
 なお、神社のすぐ隣には馬事公園があり、土日や休日等には愛馬クラブ員による調教がなされており、乗馬教室もあるとか。また、道路をはさんで向かい側には水郷の里もある。


▲下村加茂神社の参道


▲すぐそばにある下村馬事公園


▲参道入口付近にある馬の像


▲主な年中祭祀が書かれた石柱

 

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