神通川上流・宮川そばの飛騨一ノ宮水無神社と近くの大幢寺に伝わる「アジメドジョウの伝説」

 2013年9月号の当コーナーで「神通川の水源と飛騨一ノ宮水無(みなし)神社」を紹介した。「飛騨一ノ宮水無神社」の社名の〝水無〟には諸説あり、「水主(川の水源をつかさどる神)」の意味や、社前を流れる宮川の川床があがり、流れが伏流して水が無くなることから水無川などの地名となったそうだ。後者の説に関係した「アジメドジョウの伝説」があると聞き、訪れた。
 その伝説とは、『飛騨一ノ宮水無神社近くの大幢寺(だいとうじ)前にある石の上で、同寺の本寺・雲龍寺(高山市)の開山・了堂真覚(りょうどうしんかく)和尚がいつも坐禅を組んで修業しておられた(今も坐禅石として残る)。ある時、白髪の翁が現われて、「われは一の宮の神であるが今法を求めてここにきた」と申された。和尚は佛祖単伝の正脈を授けまいらせた。翁は殊のほか満足されて、「如何にしてこの報恩に報いん」と申されたので、和尚は「前の宮川の流れが滝のようで読経の妨げになるから、神の御力によって、音を止めていただきたい」と申し上げると、「それはいとも易きこと」といってたちまち姿が消え失せてしまった。やがて、アジメドジョウに命じて川の水を地下に潜らせられたという。それ以来、寺前の流れは伏流するようになった。アジメドジョウは一の宮のお使いの魚として、村人は捕獲したり、食べたりしない。』というものである。
 なお、大幢寺の前には、1100歳を越えるエドヒガンザクラ「臥龍(がりゅう)桜」のある臥龍公園がある。

■最寄り駅/JR高山本線「飛騨一ノ宮駅」

※参考/飛騨一ノ宮水無神社ホームページ、案内看板、Wikipedia、他

 


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