磯部の堤(富山市)
かつての神通川の堤防
「磯部の堤」と呼ばれる松川の堤防は、古くは神通川の堤防で、各所に昔の面影を残しています。
昔の神通川は、大雨のたびに氾濫し、磯部をはじめとする付近一帯はしばしば水害に見舞われていました。
神通川が今の川筋になったのは、大規模な河川改修が行なわれた明治30年代以降(明治32〜34年に馳越線工事、大正7年〜昭和13年に国直轄の改修事業)で、松川の誕生も同時代(昭和9年頃)です。
大正2年3月には、大正天皇の御大典を記念して、当時の市長・井上正寛等が発起して東京からソメイヨシノの苗木を取り寄せ、植樹しました。
磯部の堤の近くには、護国神社、早百合観音祠堂(富山城主・佐々成政に惨殺されたという早百合伝説にちなむ一本榎のそばに住んだ作家で、ジャーナリストの翁久允の手により昭和29年に建立)、松川水門(松川の洪水を防止)などがあり、富山の歴史や文化が感じられるスポットです。
▲松川水門
▲早百合観音祠堂