赤祖父円筒分水槽(南砺市)

県内最古の円筒分水槽 

 今年の4月号で魚津市の東山円筒分水槽と貝田新円筒分水槽をご紹介しましたが、ここでは、県内で最も早く完成したという赤祖父円筒分水槽を見てみましょう。
 ちなみに、県内には他に、上市町釈泉寺の円筒分水槽、氷見市土地改良区鞍川工区の円筒分水槽があるようです。
 さて、こちらの赤祖父円筒分水槽の水は、赤祖父川上流の赤祖父ため池より引き込まれています。
 かつて赤祖父川には左岸14口、右岸20口の用水の取り入れ口があり、その用水を管理する赤祖父水郷12カ村の代表が毎年数回寄り合って協議し、取水を時間割とする方法で水の分配を行なってきました。しかし日照りの日々が続く年は、寄り合いが10数回に及んだり、水争いがたびたび生じ傷害事件の発生も稀ではありませんでした。昭和20年に待望の赤祖父ため池が完成し、それまでの人手による分水には限度があることから、一定の水量に案分する円筒分水槽が昭和24年に設けられ、長く続いた水争いが解消されたということです。

参考/南砺市文化芸術アーカイブズホームページ、案内板

 

 

 

 

 

 

 

 

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