水の都の夢が膨らむ 森市長

Special Interview

水の都の夢が膨らむ

富山市長 森 雅志さん

聞き手/月刊グッドラックとやま 発行人
中村 孝一



 

2年前のサンアントニオ視察を振り返って

中村 市長は2年前、リバーシティとして全米ナンバーワンの人気都市、サンアントニオ市を視察されましたが。

 予想以上でしたね。夕方ホテルに着いて、すぐリバーウォークに降りたんですが、沢山の人が歩いているのにまず、驚きました。松川と川幅があまり変わらないのに、レストランやホテル、お店が並んで、お祭りのような賑わいでした。しかも、大きな木が生い茂り、森林公園の中に商業施設があるという感じでしたね。行く前はスケール感に少しギャップがあったのですが、現場に行った上で写真を見ると、実際のスケール感というものをやっぱり感じますね。川に面したコンベンションホールも大変立派なものでした。市役所の中で説明も聞きましたけれど、何と言っても治水対策が第一で、水量調節がしっかりなされていました。

中村 そうですね。サンアントニオ市も富山と同じように洪水に苦しめられ、神通川をバイパス化して松川が誕生したと同じような歴史をもった街ですね。ところで、富山市中心部の浸水対策はどのように考えておられますか。

 

平和通り中心に大きな地下貯留槽を建設

 平和通りを中心に、かなり大きな地下貯留槽を作ります。これができれば、よほどの雨が降らない限り中心市街地の浸水被害がなくなると同時に、大雨で合流式下水道がオーバーフローして松川に汚水が流れ込むことも抑えられると思います。また、遊歩道にも滅多に冠水しなくなるだろうと思っています。

中村 すごいですね。サンアントニオも、直径8mのトンネルを地下約50m下に通して、中心部を洪水から守っていますが、いよいよ富山でも同じような対策をされる訳ですね。

 旧大和の角から、旅籠町へ行って、そこから北に上がりまして、市立図書館まで。L字型の地下貯留槽です。21年度から設計し、24年度から工事にかかり、29年度に完成の予定です。

中村 そうですか。地下はどれぐらい掘られるんですか?

 地下9mの深さで、外径6m。距離は、1050mです。図書館の駐車場あたりに立坑を掘って、そこから掘っていきますから、外からは全然目立ちません。また、埋蔵文化財の調査も必要ありません。江戸時代の層の下を掘る訳ですから。

中村 いやー、すごい決断をされましたね!サンアントニオのように、水辺に街を作るというようなすごいことをやるには、その水位を一定化しなければならないわけですが、これができればそれがほとんど可能になってくるわけですね。

 上流については、磯部の松川水門を下ろして、神通川へ放流すればいいわけですから。

中村 そうそう。あとは、いたち川が増水して逆流してくるのを止めればね。

 あー、なるほどね。堰をつくればいいわけだ。

中村 そうそう。堰があればバックウォーターを止めることができますね。

 

古くなった火防水路も修復

 松川には、かなり、洗濯水とか流れてますでしょ?

中村 流れてますね。

 下水道につないでいない人もいますから。

中村 特に、塩倉橋の下流の土管から、真っ白な水が流れて来たりしてますね。

 どこかに流している人がいるんでしょうけど。火防水路も直さなきゃいけないです。古くなって、地下にあるものが壊れてますので。

中村 そうですか。それは知らなかったです。

 それは剥がして工事するしかないです。今の下水道は、地下に入ったまま中を強化することができますけど、昔のものはどうも剥がさなきゃいけない。

 

松川、いたち川、富岩運河を船でつなぐ夢

 あと、下流のいたち川の段差が解決できれば、松川から富岩運河へ舟が行けるんでしょうけど。閘門作らなきゃ無理ですね。

中村 そうですね。段差が解決できれば、舟が行き来できるようになりますね。松川に水辺の街ができれば、富山の魅力がまた一つ増えますからね。

 水辺という価値をクローズアップしていくっていう取り組みは、ただ富山市だけでなく、富山県全体に最終的な利益として、はね返ってくると思います。

中村 本日は、誠にありがとうございました。


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