【其ノ百三十四】 手書きは無くなるのか

柳家さん生・・・昭和32年、富山市西町に生まれる。上野鈴本演芸場等、寄席定席に出演のかたわら、都内各所にて勉強会、独演会を精力的に開催、活躍中。
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 最近は礼状を書くのに絵葉書を使います。先日、〝手紙の宛名の書き方を正しく書けた人は五割を割った〟と言う報道がありました。それほど、近頃はネットの普及で手書きなどの機会が少なくなったと言う事なのかもしれません。
 落語家になった頃には何事も手書きが全てで。文字が汚いだの、真っ直ぐに書けないのは心がねじれているからだとか。いろんな事を言われながらも、手が疲れるほど案内状など書いたものです。ワープロなど出てきて楽になったかと思うと、手書きでないのは失礼などと言われた。今ではひとこと添えるものだと言う人もいます。いずれにしても、手で文字を書くという行為そのものが無くなりつつあります。
 時代に合わせて変わるのは、私は悪い事ではないと思っております。現代の道具を使い、メールというものであっても礼状を出す。出すという気持ちが大切なのです。その時々の時代の道具も使っていいのです。それをとやかくいうのはちょっと待てよと言いたくなります。形より気持ち。これからの世の中、そんな事が大事な気がするのはわたしだけなのかなぁ
 いやはやまいどはや

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