【其ノ百七十二】砂防という言葉ご存知かな?

柳家さん生・・・昭和32年、富山市西町に生まれる。上野鈴本演芸場等、寄席定席に出演のかたわら、都内各所にて勉強会、独演会を精力的に開催、活躍中。

 砂防という言葉をご存知でしょうか?砂防堰堤とも言います。普段の暮らしの中では、ほとんど耳にすることはない。富山では特に常願寺川の上流の山深く、立山カルデラと言われるあたりに数多く見受けられます。わかりやすく言うと、川の上流で階段のようになって水が流れている、それを砂防堰堤というのです。よく知られている黒四ダムが、水防・発電を主な役割とするなら、砂防はその水などと共に流れてくる小石から大きな岩石を下流に流れないようにするものです。
 常願寺川は天井川と聞かされていました。立山カルデラから流れ出た石や岩石が土石流となって流れたものが川底に溜まり、上がっていずれ土手より川底が上になることが起きる。そんなことから天井と言われているのです。それを少しでも防いで、できることなら氾濫など起きないようにしているのが砂防堰堤、すなわち砂防です。今でも安政5年の飛越地震で山が崩れ土石流となって流れてきた巨石が数多くあり、西の番では「大場の大転石」としてその姿を見ることができます。一度ぜひその石を見て、砂防という言葉を頭の隅に覚えておいてください。この続きはいずれまた…。
 いやはや まいどはや

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