水の都の歴史を生かし、県都の魅力づくりを!

富山県知事 石井 隆一 さん

平成元年、中沖前知事がアメリカのベニスをめざし成功したサンアントニオを訪問して以来、〝水の都〟の歴史を生かした街づくりの気運が高まっている。6年前、「川と街づくり国際フォーラム」も開催され、県・市議、元行政マン等19名が、また一昨年は森富山市長が現地を視察。今月は、石井知事に県都の魅力づくりを伺った。

 北陸新幹線が開通するとストロー現象が起きるのでは、と危惧される富山県。
 「ビジネスでも観光でも、富山に来てもらうための魅力づくりが早急の課題です」
 今年置県126年を迎える富山県。これまで地域産業の振興や企業誘致に力を入れてきた。
 「嬉しいことに富山県の医薬品業界が大変好調で、平成18年には生産額が全国8位から4位に躍進。また、産業用ロボットをはじめ、先端的な企業の活躍もめざましい。ものづくりなどのビジネスの話は、日本海側ではまず富山に行きたいと言われるようにしたい」
一方、県都・富山の観光面での魅力アップが叫ばれている。
  「新幹線開業に向け、富山駅の高架化などの連続立体事業や新幹線駅を拠点としたまちづくりを進め、県都の玄関口としての魅力を高めたい。新たな名所として環水公園の整備にも力を入れています。7月からは県のソーラー船「sora」と富山市のエコボート「もみじ」が就航し人気を呼んでいます。公園内にスターバックスが出店し憩いの場となっており、さらに野外劇場も整備しました。富岩運河では中島閘門までの遊歩道整備や新しい桜の名所づくりを進めています」
 県都・富山の中心を流れる松川、その歴史や文化をもっと生かしていきたい。
 「松川べりは、桜の季節はもちろん、一年を通した魅力向上が望ましい。富山市の街づくりの取組みにも協力していきたい」
 水の都の歴史を生かした県都の魅力づくりが急務である。
 

いしい・たかかず●
昭和20年12月15日、富山市西町生まれ。 昭和44年、東京大学法学部卒業。自治省採用。平成3年、静岡県総務部長。平成11年、自治省税務局長。平成13年、総務省自治税務局長。平成14年1月、総務省消防庁長官(16年1月退官)。平成15年、早稲田大学大学院客員教授(〜18年)。平成16年11月、富山県知事に就任。平成20年11月、富山県知事2期目。 趣味:ジョギング、サッカー、読書、演劇・音楽鑑賞 座右の銘:一隅を照らす 好きな曲:川の流れのように

 

※お名前の隆の公式の表記は、こちらです。

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