眼目山 立山寺(上市町)

【読み】がんもくざん りゅうせんじ(通称:さっかのてら)

樹齢四百年の栂(とが)並木

 小道の両側にまっすぐ伸びた木々がずっと続く美しい風景…一度は眼にしたことがあると思います。この風景が見られるのが、「眼目山 立山寺」です。
 立山寺は、1370年、大徹宗令禅師が、人生の在り方を人に伝え、心の安定した生き方を広めようと眼目に道場を開いたのが始まり。静かに考えることのできる自然のすばらしさがここにあったからということです。
 この参道の木は、俗称「トガ」と呼ばれていますが、植物学上の「モミ」で、成長が遅いため人工造林はほとんど行なわれていないそうです。立山寺のように樹齢400年に及ぶ栂が林立する並木は全国的にも極めて稀とのこと。
 3代将軍家光の寛永年間に、16世拗山是越(おうざんぜえつ)禅師によって伽藍再興の折に植えられ、代々守り継がれてきましたが、明治40年、第24世長谷川天顛が寺院を大改造して堂塔を建立した時に財源に困り、自山の樹木をことごとく伐採しようとしたところ、檀徒の反対にあって難をのがれたのだそう。
 現在、上市川の右岸側標高130mの位置に、約100mにわたり、34本立ち並んでいます。昭和33年6月に天然記念物に指定されました。
 これからの季節は、雪景色も美しいだろうと思います。映画の舞台にもなりそうなこの素敵な空間にあなたも出かけてみてはいかがでしょう?






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