2代目有沢橋橋台、有沢神明社(富山市)

神通川の歴史を伝える

 

 富山市中心部から高岡方面に有沢橋を渡る時、左前方の堤防上に、1918年(大正7年)に落成した木造橋、2代目有沢橋の橋台を見ることができる。(運転にはご注意を!)道幅が狭かった当時の有沢橋の面影をしのべる。
 ちなみに、初代有沢橋は、1892年(明治25年)の完成。
 現在の有沢橋は、3代目にあたり、1952年(昭和27年)に鋼製永久橋として架橋された。当初は、鉄橋化が中央部のみで、両端は木橋だった。1961年(昭和36年)の洪水で木橋部分が流出し、翌年から改築が行われている。1969年(昭和44年)7月2日の集中豪雨では、富山大橋の橋脚が沈下して通行不能となり、有沢橋の交通量が増加。これが荷重負担となり、橋面に亀裂が入ったこともあったそう。
 一方、有沢橋を渡り、すぐ右折し、最初の分かれ道で堤防を降り、少し行ったところには、有沢神明社がある。古来、神通川の「有沢の船渡し場」にあって、ことに信仰の深いお宮で、拝殿には願いをこめた多くの絵馬額がかざられているそう。境内には、九万坊大権現の祠がまつられている。栂の神木は、明治28年9月12日の台風で根こそぎ倒れたが、不思議にも自力で起き上がり、全くもとの姿になったと伝わる。神の宿った木の不思議な力を永久に伝えようと、地元の青年団が、大正9年9月、「霊木の記」の碑を建てたのだという。

参考/ホームページ「好きなが 神通川」、ホームページ「とやままちかどデータベース」


▲2代目有沢橋の橋台。


▲有沢神明社。


▲現在の有沢橋。ちょうど富山空港に着陸しようとする飛行機が降りて来た。


▲有沢橋近くの芝生公園。晴れた日には、遠くにそびえる立山連峰を望むことができる。上流側には、バーベキューコーナーもある。


▲青年団が建てた「霊木の記」。

 

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