松川貯留管の掘削工事 終点の西町交差点に到達
今年3月12日から、富山市立図書館南側の地下約15mを起点に掘削が始まっていた「松川貯留管」の掘削工事が、10月10日午後0時15分頃、終点の西町交差点まで到達した。貯留管の直径は5・0〜5・4mで、長さは1069m。今後は、内側をコンクリートで固め、来年2月に掘削工事は終わる。その後、浸水対策導水管、水質保全対策導水管、貯留水送水管の建設に入り、2017年度末に、全工事が完成する予定。
松川貯留管には、①都市化の進展や近年の異常気象による集中豪雨によって発生している浸水被害の軽減、②松川の水質保全、という2つの目的がある。
富山市では、戦災復興都市計画事業の着手と共に、昭和27年から下水道の調査と計画に着手。中心市街地である富山駅南側から城南公園付近までの約277ヘクタールを生活排水と雨水を1本の管に流す「合流式下水道」により整備を行ってきた。この合流式下水道は、大雨の時には、生活排水と雨水が混じりあった下水を全量流すことができず、一部がそのまま松川などの公共水域に放流される欠点があった。松川貯留管ができると、松川への生活排水の流出が抑えられ、松川がより美しくなると期待されている。