【其ノ百六十九】船の中での落語?

柳家さん生・・・昭和32年、富山市西町に生まれる。上野鈴本演芸場等、寄席定席に出演のかたわら、都内各所にて勉強会、独演会を精力的に開催、活躍中。

 来たる十月十六日日曜日に松川遊覧船の船の上で落語をやることになりました。

 落語家になって、船の中での仕事があることを知りました。小さい船は松川遊覧船のようなものから、世界一周の大型客船まで、あれこれと乗せていただきました。最初の仕事は隅田川の屋形船でした。花火大会の日に場所取りで午後三時すぎには川面の現場に着いている。そして花火が上がる夜七時まで、お客様のお相手をしながら退屈しないようにするという、至難と苦難の仕事でした。西暦二千年には大型客船【日本丸】にて、イスタンブールからサルバドルまで。乗船中のお客様へのエンタメとして船内の劇場で落語を聞いていただくというものです。思い出深いのは、赤道を越える真夜中に船の上から見た満天、周り中全てが星という世界が今でも蘇ります。また川崎から日向までの、カーフェリーの中での落語会です。船中一泊二日、ほぼ日帰り状態で、その時の航海は波が高く揺れながら初めて落語を喋ったことです。船での仕事は本当に思いもよらぬ出来事が起こる、楽しく驚くこととなる。さて今回は、どのようなことになるのでしょうか(笑)

 いやはや まいどはや

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